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医療法人みつる会
 
 
 
 
 
 
コラム頭痛・脳の症状トップ

頭痛・脳の症状

頭部外傷の注意点と対処法

頭部外傷の注意点と対処法

長寿社会を迎えて転倒転落事故が多くなっています。
それに伴って、高齢者が頭部を打撲する危険が増えています。

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫は、軽微な頭部外傷を原因として、およそ2週間から1~3カ月たって硬膜下腔、すなわち頭蓋骨の内側にある硬膜という厚い膜と、脳を包むクモ膜という薄い膜の間に血液が貯留する病気です。
男性高齢者に比較的多くみられ、外傷以外の誘因としてアルコール多飲者に多いことが知られています。そのほか、脳に萎縮がある場合、出血傾向がある場合、脳梗塞の予防の薬(抗凝固剤)を飲んでいる場合、水頭症に対する短絡術などの術後、透析、ガンが硬膜に転移している場合なども、慢性硬膜下血腫になりやすいことも知られています。

いったん硬膜下腔に出血した血液は、吸収されにくい上に被膜を形成します。
この血腫は吸収されないためゆっくりと増大し、知能障害、意識障害、頭痛、吐き気、片まひ、失語など様々な症状が出現し、放置すると死亡することすらあります。

そこで高齢者が頭部を打撲した後に頭痛や認知症、あるいは脳卒中に類する症状を来たした場合には、MRIやCTなどの検査をして、できるだけ早く診断することが大切です。
診断が確定すれば、早期に外科的処置を行い、血腫を除去し、脳の構造を正常に復元することが肝要です。
治療は慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術と呼ばれ、比較的短時間の手術で血腫内容を除去することができます。
予後は良好で、適正な時期に外科的処置ができれば多くの場合元通りの社会生活が可能です。

頭部外傷後の注意点

頭を打ったときに心掛けておくべき点についてお伝えします。
頭蓋骨(頭の骨)の内側に出血が起こると、生命に危険をおよぼすことがあります。
その症状は、頭部打撲後すぐ起こることも、数時間、1~2日たってから起こることもあります。
外傷直後に何も症状が無くても、十分注意しなければなりません。
頭部外傷後は、少なくとも24時間は安静にして、次に挙げるような症状があれば、至急脳神経外科の病院にご相談ください。

・頭痛が段々と強くなる
・嘔気、嘔吐を繰り返す
・意識の状態に変化がある:ぼんやりしてくる、放っておくとすぐ眠ってしまう
・視力(物を見る力)が弱くなる、あるいは物が2重に見えたりする
・口がもつれてきたり、手足が動きにくくなったり、しびれたりする
・けいれん(ひきつけ)を起こす

一般に数日間、異常が無ければ、心配はありません。ただし、外傷後数週してから少しずつ頭の中に血が溜まり、症状が表れることもあるので注意してください。
脳神経外科



アルツハイマー型認知症について

アルツハイマー型認知症について

アルツハイマー型認知症の治療には、早期発見が大切です。
以下のような傾向があれば、注意が必要です。

・同じこと何度も言ったり、聞いたりする。
・ものの名前が出てこなくなった。
・置き忘れやしまい忘れが目立つ。
・時間や場所の感覚が不確かになった。
・病院からもらった薬の管理ができなくなった。
・以前はあった関心や興味が失われた。

これらは認知症の危険信号です!認知症は、始めのうちは年齢による”もの忘れ”との区別がつきにくい病気です。
当院では、生理的な”もの忘れ”なのか、病的なものなのかを診断し、必要に応じて適切な治療を行います。
中には、原因となる病気を適切に治療すれば症状が治る、あるいは症状を軽くすることができるものもあります。そのために大切なことは、早期発見・早期治療です。

アルツハイマー型認知症の診断に、MRIやCTなどの頭部画像診断は欠かせないものとなっています。特に、早期アルツハイマー型認知症の画像診断においては、認知症の症状がまだ見られない軽度認知機能障害の時期での診断の重要性が増しています。
この時期での明確な画像診断法が確立されれば、積極的な治療によりアルツハイマー型認知症の進行を遅らせることができる可能性があるからです。

MRIを用いたアルツハイマー型認知症の診断においては、海馬・海馬傍回の萎縮を評価することが大事ですが、初期の場合には、高齢の方については、年齢を考慮した場合に軽度の萎縮を異常と判断するかどうか迷うことが多くあります。
そこで開発されたのが、MRIの画像情報での被験者の脳画像を標準化し、健常者と比較することによって海馬・海馬傍回の萎縮の度合いを表示し、早期アルツハイマー型認知症の診断を支援するシステム「VSRAD」です。

「VSRAD」による診断

当院では、2006年3月より早期アルツハイマー型認知症の診断支援ソフト「VSRAD」を導入し診断に役立てています。
アルツハイマー型認知症では海馬・海馬傍回の萎縮が最も早く起こることが判っています。従って、海馬・海馬傍回付近の萎縮を評価することが早期アルツハイマー型認知症における画像診断のポイントです。
VSRADはMRIで得られた脳の容積をピクセル単位でコンピューター解析する画像統計解析法で、早期アルツハイマー型認知症特有の海馬・海馬傍回の萎縮の形態情報を解析するシステムです。これにより、これまで難しかった早期診断が可能になりました。

【早期アルツハイマー型認知症検査の内容】
もの忘れテストをした後、数十分間のMRI撮影を行います。

【早期アルツハイマー型認知症検査の有用性】
臨床上(症状、もの忘れテストなど)で早期アルツハイマー型認知症を疑う場合に、MRI検査の所見も確認することにより、積極的な早期治療に結び付けることができます。
定期的にMRI検査を行うことにより、病気の進行度合いや治療効果などを確認することができます。

アルツハイマー型認知症は、誰でもかかる可能性がある病気です。
レーガン元米大統領もその一人です。特別視せず、正しく対処しましょう。

認知症には、薬があります。
効果が明確に現れる人は、進行が非常にゆっくりになる場合もあります。

適切な治療・ケアを行えば、数十年以上かけてゆっくりと進行します。
急激にすべてを失うわけではありません。

ご家族が認知症にかかったら

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が壊れていく病気であり、症状は徐々に進行・悪化していきます。そのため、日常生活でできることが少しずつ減ってきてしまうかもしれません。従って、できなくなったことを家族や周囲の人々が手助けする必要があります。
患者さん自身には、自分が病気になっているという認識が無いあるいは乏しいケースが多く見受けられます。その点を理解できないと、正しい介護、適切な対応を行うことが難しくなります。

アルツハイマー患者さんへの対応の原則

・アルツハイマー病は病気であるという認識を正しく持ちましょう。
・叱る、怒る、なじる、教育しようとする、ばかにする、などの接し方は最も拙劣な対応であることを認識しましょう。
・患者さんの考動や言動を理解しようと努める、受容する、支援する、手助けする姿勢が基本です。
・ベストの介護より、ベターな介護を目指すことが大切です。

アルツハイマー型認知症の症状

中核症状と周辺症状があります。

1.中核症状
・記憶障害(もの忘れ)
・見当識障害(日時、場所がわからない)
・失語(言葉の障害)
・失行(行為の障害)
・失認(認識の障害)
・実行機能障害(日常生活ができない)

2.周辺症状
・陽性症状:幻覚、妄想、暴力行為、暴言、徘徊、不隠、せん妄など
・陰性症状:意欲の減退、自発性の低下、関心の低下、感情鈍麻、抑うつ状態、拒食、拒薬など

中核症状に対する治療法

1にケア、2に非薬物療法、3に薬物療法

<非薬物療法>
デイケア、デイサービスの利用、回想法、音楽療法、レクリエーションなどがあります。
家族の介護軽減にもなるので、悩むよりもまずはやってみましょう。

<薬物療法>
アルツハイマー型認知症の病態は、加齢等によって脳内の神経線維のたんぱく質が変性し、
アセチルコリンなどの神経伝達物質を分泌する神経細胞の機能低下あるいは細胞死が起こり、
その結果脳内のアセチルコリンの量が減少し、脳全体の活動が低下してしまう状態です。
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、アセチルコリンを分解する酵素の働きを抑えることに
よって脳内のアセチルコリンの量を増やし脳全体を活性化します。
現在国内で承認されているアセチルコリンエステラーゼ阻害剤として、
・ドネペジル塩酸塩(アリセプト® 錠,口腔内崩壊錠,内服ゼリー,細粒,ドライシロップ)
・ガランタミン臭化水素酸塩(レミニール® 錠,口腔内崩壊錠,内用液)
・リバスチグミン(リバスタッチパッチ® 貼付剤、イクセロンパッチ® 貼付剤)
があります。
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤とは作用機序の異なる治療薬として メマンチン(メマリー錠®)が
あります。この薬剤は、脳内グルタミン酸受容体のサブタイプの一つであるNMDA受容体の
過剰な活性化を抑えることによって、神経細胞の傷害や記憶・学習障害を抑制すると考えられて
います。

投与後、短期間(3日~1ヶ月)で見られる効果としては、以下のようなものが挙げられます。
・注意力の向上(頭の霧が晴れるなど)
・機能の改善(意欲・活気が出る、笑顔が出る)=険しい顔が柔和になる
・焦燥感(イライラ)の低下(落ち着く)
・認知機能テストでの成績向上

また、長期間投与を続けることで、更に以下の効果が現れてきます。
・海馬(記憶などを司る中枢)などの萎縮を抑制
・脳血流の維持
・認知機能テストの成績低下の抑制
・日常生活活動の維持

アルツハイマー型認知症の治療薬は、基本的には、認知症の進行を抑える薬であり、認知症を
治す薬ではありません。人によって効果は大きく異なります。
また、投与前に効果を予想することはできません。
投与初期に、人によっては注意力の向上や活気が回復する傾向が見られます。
中断すると進行を抑える効果が失われますが、数日の中断は大きな問題にはなりません。
低用量から開始し、問題が無ければ増量し、継続して使用します。

<薬物療法の副作用>
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の主な副作用は、吐き気、食欲不振、体重減少です。
軽度であれば、十分な水を摂取してそのまま様子を見てください。症状が強ければ、一旦服用を
中止して受診して下さい。
外用薬(貼付剤)の主な副作用は貼付部位の紅斑や掻痒感、皮膚炎などです。貼付部位を毎日
変えて貼っていただくことが大切です。保湿剤を使用することで症状が改善することもあります。
お薬は必ずご家族や介護をされる方に管理していただき、副作用など異常がみられた場合には
すみやかに受診してください。

周辺症状に対する治療

<非薬物療法>
デイケアの利用などで、日中の覚醒を計ることで、不眠が改善します。プロの介護者に接してもらい、誉めてもらうと易怒性などが改善します。

<薬物療法>
ポイントは、不適切な薬剤を止め、適切な抗精神薬を使用することです。症状が改善してくれば漸減する必要があります。

物盗られ妄想

認知症患者さんは、しばしば物盗られ妄想の症状が表れることがあります。
単一の妄想としては、認知症疾患で最も頻繁(患者の18%から43%)にみられます。
女性により多い傾向があります。
盗まれるものは、お金や財産、通帳など金銭に関連するものが多い傾向があります。また、下着や着物など些細なものを盗まれると訴える場合も少なからず見られます。
妄想の対象は、同居介護者(お嫁さんが多い)あるいは身近なもの(隣人、知人)が多い。妄想の対象に、攻撃性や罵声を向けることがあります。薬物療法には反応しにくい傾向があります。

<物盗られ妄想に対する非薬物療法>
患者さんの訴えを肯定的に受容する、拝聴することが大切です。患者さんの世界を推測して対応します。最も拙劣な対応は、患者さんの訴えを頭から否定する、説得しようとする態度です。
患者さんの関心や興味を別の方向に向けます。
「わかりました、まずおやつを食べてから、盗まれたものを探しましょう」
患者さんにできる役割を与えることも有効です。一時的に物盗られ妄想にこだわらなくなり、2~3年すると消える場合もあります。ずっと継続するわけではありません。

<幻覚・妄想に対する薬物療法>
第一の選択肢として、リスぺリドン・フマル酸クエチアピンなどの非定型抗精神病薬があります。少量投与から開始し、漸増していきます。
最大量はリスぺリドン2mg前後、フマル酸クエチアピン100~150mg前後とされています。
これらの薬剤が著効を示すケースもあるので使用する価値はあります。

<興奮・焦燥の原因>
興奮・焦燥感の生じる原因として、下記のようなものがあります。
・アルツハイマー型認知症の進行によるもの
・好ましくない環境・身体状況の悪化(便秘、熱、かぜ、)によるもの
・不適切なケアによるもの

認知機能をみるMMSEテストの実施結果を見ると、1~23点/30点満点では、31%に不隠・興奮があります。
MMSEテスト10点程度で起こりやすく、患者さんにより違いがあります。

<易怒性・暴力行為に及ぶ原因>
行動に至るには、下記のような流れがあります。

患者さんがとんちんかんな言動・行動をする。

家族が病気を理解できていないと、叱る、怒る、注意するという行動に至る。

患者さんは病識がないので、なぜ怒られているかわからない。

被害的思考が生じ、家族にいじめられている、邪魔者扱いされていると思ってしまう。

えい、殴ってやろう!ばか野郎!となる。(暴力行為に及ぶ)

<暴力行為・焦燥・威嚇行為に対する非薬物療法>
対応が不適切な場合、患者さんが怒りやすい、暴力行為に及ぶことがあります。
患者さんの考えを共感しながら拝聴する、患者さんの誤りをあからさまに注意せず、手助けするように心がけることが肝要です。
しつこく注意したりしない、身体的な危険がないときには、好きなようにさせてあげるという態度が大切です。

<暴力行為・焦燥・威嚇行為に対する薬物療法>
有効とされている薬には、下記のようなものがあります。
非定型抗精神病薬:リスぺリドン,フマル酸クエチアピンなど
抗てんかん薬:カルバマゼピン,バルプロン酸ナトリウムなど
脳神経外科



もの忘れの防止

もの忘れの防止

最近の外来診療の傾向として、もの忘れしやすい、認知症の始まりではないか、と不安になって外来を訪ねて来られる方が多くなってきています。
認知症とはいったん個人が獲得した知的精神的能力が失われて、元に戻らない状態であって、感情面や意欲面の低下も伴います。
最近、家族の人の言動がおかしいと思ったら、次のような疾患を考えてみる必要があります。

1.認知症を起こす疾患は、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症(DLB:diffuse Levy boby disease)やピック病などの神経変性型認知症と脳血管性認知症(VD)の二つが代表的です。

2.それ以外に脳神経外科で取り扱う疾患では慢性硬膜下血腫、脳腫瘍(髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腺腫)、正常圧水頭症の三疾患が代表的で、それぞれ外科的手術で根治可能です。

3.栄養障害による認知症としては、ビタミンB欠乏症があげられます。ビタミンB1が欠乏するとウェルニッケ脳症を起こします(血中ビタミンB1濃度が30ng/ml以下で発症する。正常なビタミンB1の血中濃度は50ng/ml、日本人の平均:男性37.9ng/ml、女性31.4ng/ml)。ビタミンB1は水溶性ビタミンですぐに尿として排泄され、貯めておくことができないため、約18日間摂取しないと枯渇します。
その他にビタミンB12欠乏症(<233pg/ml)、葉酸欠乏症(<2.4ng/ml)、ニコチン酸欠乏症(<4.7vg/ml)が栄養障害の要因として挙げられます。

4.高カルシウム血症(血清Ca>6mEq/L)、癌の骨転移などで生じる副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下などの内分泌疾患および低血糖などの代謝障害、薬剤、アルコールなども原因になります。

5.HIV:AIDS認知症症候群(AIDS-dementia complex   感染末期に起こり、患者の10%にみられる)などの感染症でも起こります。

行動面での能力判定には、臨床認知症評価尺度(Clinical Dementia Rating:CDR)があります。記憶、見当識、判断力と問題解決、社会適応、家庭状況・趣味・関心から5段階の評価がなされます。

2025年には65歳以上の高齢者における認知症の有病者数は全国推定でおよそ700万人を超えると推計され、軽度認知障害の有病者数を加えると約1300万人とされています。

気になる方は、当院脳神経外科までご相談ください。
脳神経外科



めまいの予防

めまいの予防

めまいによる事故を予防するためには、日常生活の中でのちょっとした注意が必要です。

特にご高齢の方は、下記のような点に注意して日々を過ごされることをお勧めします。

・階段を降りるときにはよく注意しましょう。
・歩行時に、安定感のない人は杖を使いましょう。
・毎日歩くことを心掛けましょう。
・脳梗塞、心臓病、高血圧、糖尿病などの病気にある人は、病気をコントロールしてくれるかかりつけ医を持ちましょう。
・起床時間を一定にして規則正しい睡眠習慣を維持しましょう。
・いろいろな不安は抱え込まずに家族、友人、医師などに相談しましょう。
・睡眠薬、抗不安剤、抗うつ剤、抗アレルギー剤などを内服している人は、薬の副作用に注意しましょう。
脳神経外科



めまいの種類と症状

めまいの種類と症状

めまいは、周囲の景色がグルグル回る『回転性めまい』、体がフワフワふらつく『浮動性めまい』および『立ちくらみのようなめまい』の3種類に大きく分類されます。

回転性めまいのうちで難聴、耳鳴りおよび耳閉感を伴うものの多くは、耳の異常が原因で起こります。まれに脳の異常でも、平衡機能をつかさどる小脳やその近くの脳幹で血管が詰まったり、出血したり、腫瘍ができたりして、回転性のめまいが引き起こされる場合があります。
特に、脳の後方へとつながる動脈の血流が悪くなった場合、脳に十分な血液が運ばれず「椎骨脳底動脈循環不全症」という状態になります。

浮動性めまいは、フワフワ揺れる感じと同時に運動麻痺、しびれなどの神経に関係する症状を伴うことがあり、脳梗塞などの、脳の病気で起こる代表的な症状です。

一方、立ちくらみのようなめまいは、急に目の前が暗くなり、ひどい場合には失神を伴うこともありますが、血圧の変動に関係する全身性の病気が原因として考えられます。
一口にめまいといってもその原因は様々で、背景に脳疾患が潜んでいることも稀ではなく、MRIを始めとする精密検査が必要です。

回転性めまい

周囲がグルグル回るような感覚、もしくは自分自身が回る感覚がするめまいをいいます。
物が左右や上下に流れるように感じることもあります。
平衡器官に急激な変化(血流障害、炎症、内耳のむくみなど)が起きたときに生じます。耳の異常が要因の場合、脳の異常が要因の場合があります。頭痛の強いときは脳の出血の可能性もあります。

代表的な病気:
・椎骨脳底動脈循環不全(高血圧症や動脈硬化症を背景とする)
・小脳や脳幹の出血(突然、起こる頭痛とめまい)
・良性発作性頭位性めまい(耳石がはがれ、三半規管のなかで浮遊し起きる)
・メニエール病(耳鳴りや難聴を伴い、発作を繰り返す:リンパ浮腫)
・突発性難聴(急に聞こえが極端に悪くなる)
・前庭神経炎(激しいめまいが起こり、その後もふらつきが続いている)
・中耳炎によるめまい(昔から中耳炎があり、耳だれが時々でる)

動揺性・浮動性めまい

からだがフワフワする感覚があり、身体が宙に浮いたような、もしくは船に乗っているような、あるいは雲の上や絨毯の上を歩いているような感じがします。
頭や身体がぐらぐら揺れている感じや、フラフラする感覚としてあらわれる場合もあります。フラフラして、まっすぐに歩けないときには、小脳の異常を鑑別する必要があります。

代表的な病気:
・隠れ脳梗塞
・脳動脈硬化症
・心因性めまい
・聴神経腫瘍(いつとはなしに片側の聞こえが悪く、歩くとフラフラする)
・薬物によるめまい
・上記の回転性めまいを起こす病気の慢性期

動揺性・浮動性めまい

立ちあがった瞬間にクラクラッとしたり、長く立っていると目の前が暗くなる感覚になるめまいです。気が遠くなると感じることもあります。
子どもには、時々起立性調節障害という形でみられます。
(例:朝礼などで倒れる)

代表的な病気:
・起立性低血圧症(失神あるいは失神前状態を含む)

高齢者のめまい

高齢者のめまいは、加齢による平衡機能の低下、脳動脈硬化による脳血流や脳酸素消費量の低下、自律神経障害を背景とします。さらに、生活習慣病が加わったり、健康についての不安や睡眠不足が加わるとめまいが起こりやすくなります。薬剤を服用している場合も多いので、現在、内服中の薬を確認することも必要です。
めまいを起こした高齢の方の脳を、MRI検査してみると、無症候性脳梗塞(かくれ脳梗塞:症状はないものの画像上小さな血管のふさがりが認められる)が見つかることもあります。失神が起こっていることもあり、椎骨脳底動脈循環不全、不整脈、起立性低血圧などが鑑別として重要です。
脳神経外科



薬剤誘発性頭痛について

薬剤誘発性頭痛について

薬剤誘発性頭痛とは

片頭痛と緊張型頭痛が混在している場合、片頭痛の痛みを恐れて鎮痛薬を連用すると、ズキズキ頭痛と頭重感の絶え間がなくなり、毎日頭痛がする状態となります。
具体的には、エルゴタミン製剤や鎮痛剤などを過剰に連用することにより、かえって頭痛が悪化することがあります。
このように薬の乱用により起こる頭痛を、薬剤誘発性頭痛といいます。頓服薬は月10回までが安全圏で、それ以上の服用がいる場合は予防薬の適応です。
痛みがひどくてもむやみに鎮痛剤を連用するのは避けなければいけません。

専門医を受診し、症候性頭痛を除外し、正しい診断、治療することが重要です。
治療は原因薬剤の中止と中止後に起こる頭痛への対処、予防薬の投与、患者教育などを行います。頭痛もちの人は、頭痛一般の知識をもち、普段から自分の頭痛の状態を正しく把握することが大切です。

そのために、まずは一度、専門医を受診することをお勧めします。
受診すると、まず頭痛のタイプを診断してもらえます。自分の頭痛について診断してもらうと、頭痛についての知識が得られ、安心感につながります。

頭痛はそのタイプによって、治療法が異なりますから、頭痛のタイプを正確に診断してもらうことは重要です。
正確な診断がなされて、初めて、適切な治療を行うことが可能になります。

自己判断で合わない薬を飲み続けると、頭痛を悪化させてしまうことがあります。
鎮痛薬の飲みすぎによる薬剤誘発性頭痛を引き起こさないためにも、受診をして医師の指示に従って薬を服用することが大切です。
脳神経外科



脳梗塞の症状と予防

脳梗塞の症状と予防

脳梗塞は、脳の血管が何らかの理由により詰まり、脳が壊死してしまう病気です。
いわゆる脳卒中と呼ばれるものは、突然発症する脳梗塞の1種で、認知症や言語障害、視覚障害を引き起こす元となる深刻なものです。

脳梗塞の予防・生活指導

脳梗塞は、血圧が高く、動脈硬化が進んでいて、タバコを吸っているほど起こりやすい病気です。糖尿病、不整脈、心臓弁膜症、高脂血症、多量の飲酒、肥満やストレスも脳梗塞を起こす危険因子です。そのため、脳梗塞の予防は、危険因子のコントロールや、誘因の除去を行うことが大切です。
予防は、治療に勝る最大の防御です。日常生活では次のことに注意しましょう。

1.塩分は、1日10g以下にする。
塩分の取りすぎは、高血圧を起こし、動脈硬化の誘因にもなります。

2.カロリーに注意し、栄養バランスがよい食事をする。

3.アルコールはひかえる。
アルコールは、脱水を引き起こすため、脳梗塞になりやすい状態にします。

4.規則正しい生活をし、睡眠と休養は十分にとる。

5.適度な運動を毎日続ける。
適度な運動は、血行をよくし、肥満の解消や、ストレスの解消に適しています。

6.のんびり入浴する。
ぬるめのお湯にゆったりつかり、緊張をほぐしましょう。入浴は、一日の疲れをとると共に、気分を和らげ、ストレス解消に最適です。

7.十分な飲水をする。
脱水は血液を濃縮するため、脳梗塞になりやすくなります。人は寝ているときも汗をかいていますので、寝る前や朝起きた時に、十分な水分をとりましょう。

8.寒さに注意する。

9.禁煙する。
2~3年の禁煙で脳梗塞を起こす危険率を、タバコを吸わない人と同じくらいに下げることができます。また、禁煙は様々な病気の予防の第一条件です。

夏の脳梗塞予防は上手な水分補給

従来、脳卒中は、冬に多い病気として知られていましたが、最近の研究では、脳梗塞に限ると夏のほうが多いことがわかっています。
その主な原因は、脱水です。夏は汗をかくため、気付かないうちに体内の水分が不足します。すると血管の流れが悪化し、血管が詰まりやすくなるのです。予防には水分補給が大切で、汗をかいていなくても、早め早めに、そしてこまめに水分をとることです。

また、夏には汗をかかなくても、脱水症状を起こすことがあります。それは、エアコンとアルコールによるものです。エアコンの効いた室内は、乾燥していて、汗をかかなくても、常に体から少しずつ水分が奪われています。高齢になるほど、のどの渇きに気付きにくくなるので、定期的に水分をとることが大切です。またアルコールを飲むと、利尿作用があるため、飲んだ以上に尿となって水分が排出されてしまいます。飲酒の際は、飲みすぎに気を付け、最後に水を1~2杯飲んでおく習慣をつけましょう。

もうひとつ大切なことは、睡眠の前後に水分補給をすることです。
普段でも私たちは、眠っている間にコップ1杯程度(200cc)の汗をかきます。熱帯夜ともなると、それ以上の汗をかいています。眠っているときは、血圧が低下するため、血液の流れが遅くなり、血栓ができやすい状態になります。

さらに起床する前後からは、活動に備えてアドレナリンが分泌され、血液が固まりやすくなります。これらの条件が重なり、夏の脳梗塞は睡眠中から起床後の時間帯にかけて、発症のリスクが高くなります。予防のために、寝る前と朝起きたときに水分を1杯、夜間にトイレに起きたらその際も1杯というように水分を補給するのがいいでしょう。

脳梗塞の再発防止

脳梗塞の再発防止のためには抗血栓薬を服用します。抗血栓薬には抗凝固薬と抗血小板薬との2種類があります。すべての抗血栓薬は血液をさらさらにする作用があるため、一度出血をすると血が止まりにくい性質があり、出血を伴うと考えられる手術・処置・検査を受ける場合には休薬期間を設ける場合があります。

一方で、たとえば抗凝固薬の成分であるワルファリンカリウムを中断すると薬1%の頻度で脳梗塞や他の血栓性疾患を起こし、その多くが重症です。それで、検査を行い、抗凝固療法の指標であるプロトロンビン時間(INR)の値が2.0~3.0の間であればワルファリンカリウム継続下でも出血性合併症を起こさずに抜糸や白内障手術などが可能とされています。また抗血小板薬についても、服用を継続しながらの処置が望ましい場合があります。患者さんの患部の状態や処置の方法によって個々の場合のさまざまな対処方がありますので、迷った場合はかかりつけ医にご相談ください。
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慢性頭痛の症状と予防

慢性頭痛の症状と予防

他の病気と関係なく、毎日あるいは1週間おきなど、周期的に繰り返し起こる頭痛を、慢性頭痛といいます。慢性頭痛の中には、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛があります。

日本人の15歳以上を対象にした調査では、慢性頭痛の約半数が緊張型頭痛となっており、頭痛もちの患者さんの約22%を占め、圧倒的多くなっています。
次いで、片頭痛が8.4%でした。つまり、840万人が片頭痛と推定されています。命にかかわることはありませんが、日常生活に支援を来すこともあります。

慢性頭痛の治療

慢性頭痛の治療とその対策についてお伝えします。
片頭痛及び緊張型頭痛に対して、病院ではいろいろな治療薬が処方されます。中でも片頭痛に対して、薬剤治療の選択肢が広がりました。上手に使うことで、痛み発作をかなりコントロールできます。

緊張型頭痛

一般的に両側からじっと締め付けられるような重い痛みです。原因としては、長時間不自然な姿勢を続けたり、身体的また精神的ストレスによって、頭の筋肉が緊張して起こると考えられています。
前かがみやうつむき加減の姿勢は頸椎に負担がかかるので、頭痛を起こしやすくします。長時間作業をしている人は、なるべく同じ姿勢を続けないようにし、仕事の合間に背伸びをしたり、軽いストレッチをして筋肉の緊張をほぐすようにしましょう。
眼鏡や枕が合わないことによって、身体にストレスがかかり、頭痛が起こることがあります。日常使用するものは自分に合ったものを使いましょう。
また、気分転換にスポーツをするなど、ストレスをためないようにすることも大切です。血管の緊張を和らげるため、蒸しタオルなどで首筋を暖めるのも効果的です。

緊張型頭痛対策

<予防法>
姿勢を改善:
頭の重さはだいたいスイカ2個分です。
うつむき姿勢や猫背では、首や肩の筋肉への負担が大です。
デスクでは椅子を低めに、台所では調理台を高めに調節しましょう。

枕を工夫:
枕が高すぎると、寝ている間に首や後頭部の筋肉に凝りが生じ、頭痛のもとです。
朝起きると頭痛がする人には、バスタオルを2~3回折ったものや薄い羽根枕などの利用がお勧めです。

<発作時>
温める:
温めて筋肉をほぐすことが基本です。蒸しタオルやホットパックで、後頭部や首、肩を温めます。筋肉の緊張がほぐれて血流が良くなり、痛みが和らぎます。
冷やすと一時的に楽になりますが、神経が麻痺する見せかけの改善で、その後かえって悪化します。

首筋のつぼ:
首の後ろの太い筋が、頭の骨にぶつかったところの外側にあるツボが天柱です。両手の中指を当てて押したり、シャワーやドライヤーの温風をあてて刺激するのも効果的です。

肩こり体操:
首ふり体操:ゆっくり頭の重みにまかせて首を前に倒し、同様にゆっくりと後ろに反らすのを5~10回繰り返します。
前に倒すときに息を吐き、後ろにそらす時に吸う深呼吸を加えるとより効果的です。

スットン体操:
両肩をゆっくり上にあげ、そのまま数秒間肩や首の筋肉を緊張させた後、スットンと落とします。落とした時に血液が流れ、老廃物が排出されて痛みを改善します。5~10回繰り返します。

ヒジテツ体操:
肘を曲げ、肘鉄をするように勢いよく腕を後ろに引きます。
その状態でしばらく止めてから、力を抜いて息を吐きながらゆっくり腕を戻します。
肩甲骨の後ろ側の筋肉がゆるみ、凝りや痛みが和らぎます。5回程繰り返します。

片頭痛

片頭痛は頭の片側に起こることが多く、ズキズキと脈打つ激しい痛みが比較的急に起こって、音や光に敏感になり、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。月に1~2回、多い時で週に1回程度繰り返して起こります。頭痛は数時間から2~3日間持続して、自然に治ります。女性に多く、家族に片頭痛の人がいると起こりやすくなります。
緊張性頭痛とは反対に、ストレスから解放されたときに起こります。
前兆として、視野が欠ける、光がチカチカするようなこともあります。片頭痛は食事や睡眠の不足や偏り、睡眠の取り過ぎによって起こりやすくなります。
チーズやチョコレート、ワインなどの摂取によって片頭痛を起こす場合もあります。
片頭痛が起こったら、患部を冷やして光の入らない静かな暗い部屋で安静にしていましょう。
治療薬としては、片頭痛を起こりにくくする予防薬と発作時の痛みを抑えるトリプタン製剤などの薬があります。

片頭痛対策

<予防法>
誘因の除去:
空腹や寝すぎ、特定の食べ物やお酒、ストレス、気温の変化、まぶしい光や騒音、人ごみなど、自分の片頭痛の誘因をみつけ、可能な限りそれを避けるのも大切です。

マグネシウムをとる:
片頭痛の予防にお勧めの食品は、大豆、海藻、黒豆、ひじきなどです。これらの食品に含まれるマグネシウムには、血管を収縮させたり、炎症を抑える働きがあり、痛みの防止につながります。

サプリメントを利用:
ビタミンB2にも脳の働きを整え、痛みを改善する働きがあります。またハーブサプリメントのフィーバーフュー(ナツシロギク)には、血小板の凝縮を抑えて、血管が拡張するのを予防する作用があり、片頭痛に対する有効性が言われています。

<発作時>
冷やす:
冷却シートや冷たいタオルで、こめかみなど頭の前のほうの痛む部分を冷やすのが基本です。冷やすと血管が収縮して炎症が軽くなり、痛みが和らぎます。

ひと眠りする:
片頭痛は、ひと眠りすると楽になります。
可能なら暗い静かな部屋で横になり、睡眠をとるのがいちばんです。

カフェインをとる:
カフェインには、血管を収縮させる作用があり、片頭痛を抑える効果があります。コーヒーや緑茶などを飲むのも一つの方法です。

頭痛ハチマキ:
痛むこめかみあたりを、ハチマキやタオルなどで、心地いいくらいの強さでギュッと縛りましょう。血管の拡張を抑え込むことで、痛みが楽になります。

片頭痛治療

鎮痛薬のほかに、血管の拡張を抑える片頭痛の薬や、頭痛が頻繁に起きて鎮痛薬をたくさん飲む人には予防薬が処方されます。

群発頭痛

年に1度ほど1ヶ月くらいの間、一定の時刻になると1~2時間毎日のように片目がえぐられるような激しい痛みが起こります。
20~30代の男性に多くみられ、お酒を飲むことによって起こりやすくなります。特に睡眠中に起こりやすく、痛みのある方の側の目が充血したり、涙が出たり、鼻づまりが起こることがあります。
頭痛が起こりそうになったら深呼吸が効果的です。アルコールは頭痛が起こる原因となりますので、頭痛がある時期には禁酒が必要です。
薬としては、予防にはエルゴタミン製剤など、発作時にはトリプタン系の注射薬が効果があります。
脳神経外科



急性頭痛について

急性頭痛について

急性頭痛は、気をつけなければならない怖い頭痛です。

何らかの脳の病気が原因で、激しい痛みが突然起こるのが急性頭痛と呼ばれ、放っておくと命にかかわることもあり、たいへん危険です。
代表的なものには、クモ膜下出血、脳出血、脳腫瘍があります。下記のような頭痛の特徴が現れたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

今までに経験したことのない程の激しい頭痛
突然に起こった頭痛(突発完成型)
早朝頭痛ないし朝方に起こる頭痛(目覚まし型)
強烈な頭痛
長期間続く頭痛
日毎に段々ひどくなる頭痛
麻痺・しびれを伴う頭痛
意識が冒されたり、訳のわからないことを言う頭痛
言葉が喋りにくい、呂律が回らない頭痛
認知症状を伴う頭痛
視力が弱くなる、または、ものが二重に見える頭痛
めまいや嘔吐を伴う頭痛
いきんだり、頭を振るとひどくなる頭痛
高熱を伴う頭痛
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頭痛治療の注意点

頭痛治療の注意点

頭痛がひどいから、市販薬でごまかす方が多いようです。
でも、その市販薬を飲み続けていれば、頭痛は治るのでしょうか?

市販薬の鎮痛薬を多用することは、危険です。
飲みすぎると「薬剤誘発性頭痛」という、薬が切れたことにより起こる頭痛になってしまう可能性があります。
それを避けるためには、市販鎮痛薬の使用は週2回までと制限する、そして、配合のシンプルなものを選ぶことが重要です。
それ以上の分量を飲まなければならないような頭痛は、頭痛外来を受診することをおすすめします。なぜなら、そのような頭痛は、危険な頭痛である可能性が高いからです。
鎮痛薬の服用は、頭痛を完全に治すというわけではなく、一時的に痛みを和らげる「対処療法」でしかないのです。原因をつきとめて治すことが、頭痛から早く解放されるための一歩です。
脳神経外科



頭痛の種類と症状

頭痛の種類と症状

頭痛には片頭痛などの機能性頭痛と頭蓋内病変が原因の症候性頭痛があります。
症候性頭痛は放っておくと命にかかわることもあり、大変危険です。

危険な頭痛の特徴として、次にあげたものがあります。
このような頭痛が現れたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

・今までに経験したことがない頭痛(ふだんと違う頭痛)
・今までの中で最も症状が重い頭痛
・突然に起こった頭痛(突発完成型)
・進行性、徐々に悪化あるいは持続的な頭痛
・早朝に起こる頭痛(目覚まし型)
・意識が冒されたり、精神症状を伴う頭痛
・麻痺・痺れを伴う頭痛
・言葉がしゃべりにくい、ろれつが回らない等の症状を伴う頭痛
・視力が弱くなる、または物が二重に見える頭痛
・いきんだり、頭を振るとひどくなる頭痛
・てんかんを伴う頭痛
・発熱、発疹を伴う頭痛
・高齢者の初発頭痛

頭痛をそのままにしておくと危険

片頭痛患者は約一千万人以上いると言われていますが、「忙しいから」「しばらく我慢すると治る」といった理由で、約3割の方しか受診しません。
また、受診してもその59%が完治せずに脱落します。脱落した患者さんの半数は正しく診断されていないケースも見られます。

これまでの頭痛患者さんは、勇気を振り絞って受診しても、正しく診断されない、適切な治療が行われない、検査でなんでもないと言われた、などの理由で病院に行かなくなります。
しっかり話を聞いて治療してくれる病院が少なかったのです。
しかし、頭痛外来の古典的な使命は危険な頭痛を診断し、治療することです。

最も怖いのは、命にかかわるクモ膜下出血などの頭痛です。CTやMRI(磁気共鳴画像装置)検査で、その有無を確認する必要があります。
しかし、検査で異常が見つからないと、”それでおしまい”ということが多く、片頭痛などはの症状が改善されることがなかったため、患者さんは満足していなかったという状況がありました。

しかし、この10年間で片頭痛の予防薬や発作の治療薬が登場し、治療の選択肢が増えました。生活に支障がない程度に改善させるという目標も、達成可能になっています。
片頭痛は治療が必要な病気です。
市販薬を数回飲んでも改善しないような場合は、医療機関を受診して下さい。
当院の頭痛外来では、様々な頭痛に対して専門的な治療を行っています。

頭痛外来では、脳神経外科専門医で日本頭痛学会に所属している医師が直接お話を伺い、疑われる頭痛に対して必要な検査をそれぞれの患者さんに合わせて行います。CT、MRI検査、頸椎などのレントゲン検査、生活習慣病の関わりが考えられる場合は、採血などを行います。
全ての検査は予約の必要がなく、その日のうちに結果をお伝えし(採血検査は数日を要します)、必要な治療などのご相談を行います。頭痛でお悩みの方は、お気軽に受診ください。

日本人の40%は頭痛もち

「頭が痛い」ことが多いこの世の中、今まで頭痛を経験したことがない人はいないでしょう。最近の調査では、頭痛もちの人は15歳以上の日本人の約40%という結果が出ています。

頭痛には、大きく分けて「急性頭痛」「慢性頭痛」「その他の頭痛」の3つがあります。
慢性頭痛には、「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」があります。

では、頭痛はどうして起こるのでしょうか?

頭痛は、主に頭の血管と肩や首、後頭部の筋肉の問題で起こります。緊張型頭痛は主に肩や首、後頭部の筋肉や神経の緊張が原因と考えられています。片頭痛は頭の血管のまわりにある三叉神経が刺激され、いろいろな物質が出てきて血管を拡げ、頭痛を引き起こしていると考えられています。群発頭痛は、頭の血管の拡張が原因です。
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尿崩症

1日に3000mL以上も排尿を認める尿崩症という病気があり、これは中枢性、腎性、心因性と大きく3つに分類できます。

中枢性尿崩症は抗利尿ホルモンの合成・分泌障害によるもので、その原因として特発性、遺伝性、続発性(脳腫瘍、外傷、髄膜炎など)のものがあります。

腎性尿崩症は腎臓が抗利尿ホルモンに反応しなくなることで起こります。原因には先天性、慢性腎不全、低K血症、高Ca血症、薬剤性(躁病治療薬のリーマスやRA治療薬のカルフェニールなど)、鎌状赤血球貧血、栄養障害、妊娠などがあります。

心因性尿崩症は心に問題があって大量の水を飲む結果、多尿になる病気で心因性多飲症とも言えます。

これらの鑑別には、尿量や電解質の他、水制限試験とピトレシン(抗利尿ホルモン)負荷試験が有効です。水分の摂取を制限すると、中枢性や腎性では尿が濃縮されることはありませんが、心因性では尿が濃縮されます。ピトレシン試験を行うと、中枢性や心因性では、抗利尿ホルモンに反応しますが、腎性ではあまり反応しません。

通常脳外科では視床下部-脳下垂体病変と関連した中枢性尿崩症を見る事が多いですが、原因がはっきりしない場合にはこれらを考える必要があります。
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